畑文夫さん3回目の写真展
今回は、テーマ通り「都市の木」にスポットを当てた作品、ふと都市の一角で見かける風景、約20点が並びます
畑さん曰く「都市という無機的な環境のなかでも季節の変化を映し、黙々と生きる木々の姿を捉えました」とのこと
街歩きで撮影のロケーションを選び、アングルを考え、実に10年近くも撮りためた中から選びぬいた作品たち
無機質なコンクリート都市の隙間に植えられた樹木は、そのうちしっかりと根を張り、枝葉を伸ばし、自らの空間を創造していきます。その姿は、茂っても枯れても、無機質の中に凛として佇み、四苦八苦と動き回るヒトと好対照、むしろ都市を計画したヒトに対してアイロニカルな存在にも思えます。
畑さんは、毎回、技術的な面でも新しいアプローチを行われており、今回はアナログで撮影したネガを一度スキャニングし、ご自身のイメージに近づけるべく陰影等に微調整を加えたのち、今度はプリンターでネガを出力作成、これを印画紙に現像するという手法「デジタル・ネガティブ方式」を用いた手の込んだ作品づくりをされています。
アナログとデジタル双方の良さを引き出すために、積極的に新しい表現方法を模索し、ご自身の作品づくりに反映させる姿勢に脱帽です!そしてモノクロのシャープな作品のなかに散見できる畑さん流のユーモアにも!
音楽好きでもある畑さん、展覧会のイメージに合わせてセレクトされた音楽は・・・木(マリンバ)ならぬヴィブラフォン(鉄琴)、ジャズ界きってのヴァイブ奏者:ミルト・ジャクソン・・・というわけで、秋の夜長はミルト・ジャクソンを聞きながら、写真展「URBAN TREES~都市の木~」をお楽しみくださいませ!!