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日々のこと - トモル工房

今回のギャラリーは、富山県井波町に「トモル工房」を構える田中孝明さん(木彫)、田中早苗さん(漆)ご夫婦による『-日々のこと-』です。

孝明さんのお話では、富山ではもう初雪が降ったとのこと・・・雪国は一足先に冬支度なのですね。

トモル工房がある井波町は欄間の彫刻で有名な井波彫りのまち。

高校を卒業して井波彫りの師匠に弟子入りした孝明さんが、早苗さんと立ち上げた「トモル工房」は今年で2年・・・工房は「いつもあかりが灯る」ことを思って“トモル”と名付けられたそうです。

日々のこと - トモル工房_a0116684_125269.jpg孝明さんの木彫作品はお子さんの日常の何気ない仕草、表情を切り取ったやさしい人形たち。
額縁を模した木枠は、住居兼工房の古民家の古材の雰囲気を伝えたいと、古材を模したり、真鍮製のマイナスビスを使うなど細部に至るまでのこだわりよう。
親の深い愛情を感じる穏やかでやさしさ溢れる作品です。
そして、日常を切り取るカメラ・・・孝明さんの愛用品で、ファインダー越しに写る富山の四季の彩が見えるよう。

漆の作品を制作する早苗さんが目指すのは「使い易く、美しく、楽しければ尚よし。そして記憶の中に積み重なっていく器」・・・この美しい造形、風合いを生み出す手仕事には脱帽。
やわらかい曲線のなかに、凛とした力強さと潔さを感じます。
一方で作品にはユーモアもちらり。
両親とこどもがそれぞれ使う塗り箸の長さは3種類。
こども用にはちょっとした細工が施されていて、思わずにっこり。
こんなお箸を使った日々の食事は、こどもの記憶の中に積み重なっていくのでしょうね。
 
そんなトモル工房の作品たち。
伝統の技術に裏打された、静かな美しさとやさしさに触れてください。
by ogawacafe | 2009-11-19 01:03 | ギャラリー


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